糖質カット・ロカボの食品って?
2015年9月7日
お総菜行政書士の加藤智成です。最近流行の「糖質カット」や「糖質オフ」・「糖質ゼロ」・「ロカボ=low-carbohydrate(低糖質のコト)を訴求した商品についての話題です。糖質制限ダイエットが良いとか、逆に糖質制限する事で体に負担がかかるとか、諸説が出ています。まだ疫学的に決着はついていませんが前提条件として糖質とは何か?を解説します。
栄養素の見方は?
糖質の話をする前に、小学校の家庭科の授業を思い出しておさらいです。
人間が1日あたり必要エネルギー量は・・・
30代男性(デスクワークの人)で2300kcal
30代女性(デスクワークの人)で1750kcal です(厚労省の資料より)
食品パッケージの栄養表示にも記載してある三大栄養源は・・・、
タンパク質(魚介類・肉・大豆・乳製品)
脂質(油脂・バター・落花生など油分の多い豆類)
炭水化物(ご飯・パン・麺類・芋類・南瓜・小豆などの豆類)
人間は上記の3つの栄養源からエネルギーを摂取しています。この3つの栄養源から2300kcalを摂取しますが、厚労省が推奨しているその比率は
タンパク質20%
脂質 30%
炭水化物 50% です。
炭水化物については、大まかに以下の栄養分に分けられます。
炭水化物= (糖質) + (食物繊維)
この糖質は、体(特に脳)の唯一のエネルギー源となり必要不可欠です。糖質を取り過ぎると肥満や生活習慣病の原因になりますが、しかし不足が続くと体力の低下や疲れやすくなります。上記のカロリー数は維持しつつ栄養摂取比率のうち炭水化物(糖質)の割合を減らし、他の栄養源からエネルギーを摂取しようとするのが糖質カットダイエットの考えらしいです。 しかし、糖質(糖類のうち単糖類である「ブドウ糖」)は脳ミソに栄養分を行き渡せられる唯一の栄養源なので、摂取しないでは、頭の回転が絶不調になります。
カット・ノン・オフ・●●%減の表記の根拠は?
ココからが本題です。パッケージには「ゼロ・ノン・無」や「低・控えめ・ライト」や「●●減・●●オフ・●●カット」の表示についてそれぞれ法律で決まっています。その言葉を使っている時は、こんな事を意味しています。
「ゼロ・ノン・無」や「低・控えめ・ライト」
絶対的表記として糖質を「ゼロ・ノン・無」と表示するならば・・・
その食品100g中(飲料は100ml中)に0.5g以下の含有量の時に表示できます(全くゼロではないことに注意!!)
「低、控えめ、少、ライト、ダイエット」
これも、絶対的表記ですがその食品100g中(飲料は100ml中)に5g以下の含有量の時に表示できます
(意外と多めに入っていても表示OKですね)
「●●減・●●%オフ・●●gカット」
この表示の仕方が最も難儀ですが・・・ 解説してみますと
条件1 その食品中に糖質が5g以上カットされている
条件2 比較対象の商品(従来品とか)に比べて25%以上低くなっている
条件3 比較対象品がどの商品なのか明記し、実際に低くなった量の数値を表示する
この3条件をクリアすると「●●減・●●%オフ・●●gカット」を表示できます。
法律の世界では、ある言葉を使う時には定義付けがあり、その定義に則ってコトバを使いますが一般消費者はそこまで気にせず、コトバの響きやコトバのイメージで商品を選んでいるでしょうか?・・
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